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たまいちブートキャンプ2024年11月号

たまいちブートキャンプとは

たまいちブートキャンプは、全く知らないテーマに関して、5~6冊の本を比較しながら読書し、その内容をまとめ、そのテーマに対して玉(たま)村一(いち)郎の見識を発表するための定期講演会です。

これは2009年に私のフォトリーディング講座を受けた方のためのフォローアップ講座としてスタートしました。その後、マインドマップ講座を受けた受講生が合流し、さらにフューチャーマッピング、アクセラメンツ、春夏秋冬理論講座、星活用講座、年間計画講座など、私が開催しているすべての講座の受講生の同窓会になりました。

それぞれの講座のアップデートが中心でしたが、最近はスキルや知識よりも、それを使ってどんな結果を出すか、何のためにそのスキルや知識を使うのか、が問われる時代になってきました。

そこで、リモート開催になった3年ほど前から、大きく方向性を変えました。スキルや知識を学ぶ場ではなく、それを使いこなしたらどんなことができるのか、私みずからが実践し報告する場にしたのです。

たまいちブートキャンプのテーマ

AI、戦争、ビジネスなど、現代はすごいスピードで世の中が変化しています。スキルや知識の賞味期限は短くなり、わずか1年で使えなくなるものもあります。独学しようにも、勉強し終わった頃にはもう古い情報になっていることもしばしば。

知識のギャップは支配する者と支配される者とを分けます。投資でも、健康食品でも、知らない者は知る者にコントロールされます。正しいことを知っているかどうかの問題ではなく、自分が意見を持たないことに関しては、他者に依存し、支配されてしまうのです。

自分が専門でなく、関心がないものであっても、自分なりの見識を持つ。見識とは現時点の自分の答えであり、その答えによって自分はこの行動を取るという宣言のことです。その答えは一時的で、間違っていても構いません。自分の行動を他者に支配されないことが大切なのです。

だからこそ、あえて自分が苦手なものを探します。現時点で知識もなく、スキルも、経験もない。そんな物事に対して、臆することなく自分の見識を持とうというのが、たまいちブートキャンプのテーマです。

2024年11月のテーマ

今回はマインドマップについて取り上げます。なぜ今さら?と思われるかもしれませんが、最近衝撃的な出来事があったのです。

私が父の会社から独立したきっかけは、マインドマップのインストラクターになったことでした。マインドマップとの出会いは42年前、大学受験の際にトニー・ブザンの『頭がよくなる本』を読んで始めたのが最初です。その時、学習効果や結果が劇的に変わることに気づき、まるで人生が変わったような興奮を覚えたことを今でも鮮明に覚えています。

東京・亀戸にセミナールームを持っていた頃は、毎月マインドマップのセミナーを開催し、多くの受講生が人生を大きく変えました。その中には後にテレビで有名になった経済評論家やカリスマIT事業家もいました。

しかし新型コロナの流行前後からリアル講座の機会が減り、マインドマップのセミナーを開催することはほとんどなくなりました。その一方で、オンライン通信制大学でのマインドマップ講義は10年前から続けてきました。

オンラインでもマインドマップは十分伝えられる、むしろオンラインだからこそ可能な伝え方があると実感しています。そこで、またマインドマップのオンライン講座を定期的に開催しようと考え、今月10月には新しい講座をスタートさせる予定でした。

せっかく新しいスタートを切るのであれば、講座内容も一新させたいと思い、デジタルツールを使って描くマインドマップをカリキュラムに組み込むことにしました。

ブザン氏の著書の中で紹介されたMindManagerの作成例

マインドマップの発明者であるトニー・ブザン氏は、生前にパソコンでマインドマップを描くことを目指し、MindManagerやMindGenius、iMindmapなどのソフトウェアの開発に協力していました。しかし、どのソフトウェアも一長一短があり、最終的にはブザン氏が満足するものはなかったように感じます。

iMindmapに関しては、ThinkBuzan社のクリス・グリフィス氏と深い協力関係を築き、一時期はブザン氏が唯一公認したマインドマップ・ソフトウェアとなりました。しかしその後、両者の関係は解消され、iMindmapはAyoaに変わり、独自の色合いが強くなっています。

今やマインドマップを描くためのアプリは数多く存在し、どのアプリを使ってもそれほど大きな違いはなくなったと感じています。しかし、生成AIの登場が状況を大きく変えました。「マインドマップを生成AIで自動作成できる」ソフトウェアが次々とリリースされたのです。

特に最近知ったMapifyというアプリには驚かされました。YouTubeの動画URLを入力すると、動画内容を自動的にマインドマップにしてくれるのです。サブスクリプション料金は少々高めですが、私は夢中になっていろいろな動画をマインドマップに変換してみました。

しかし、こうして生成されたマインドマップは「本物のマインドマップ」ではありませんでした。トニー・ブザン氏は本物のマインドマップと偽物のマインドマップについて、晩年の著作で繰り返し論じていました。

  • 中心から上下左右に放射状に展開すること
  • 文章やフレーズではなく単語で展開すること
  • 言葉だけでなく絵を多用すること

生成AIで作られたマインドマップは、ほぼすべて文章が展開されており、上下左右ではなく右側だけに展開するものも多く、絵が入ることもありません。まさに典型的な偽物のマインドマップです。

しかし、自動生成されたマップは中心テーマとメイントピックの関係が明瞭で、必要な情報を短時間で探すのには非常に有益です。本物のマインドマップでなくても、情報の構造化とツリー状に展開するというブザン氏のアイデアは大変役立つものでした。

実際、YouTubeでは生成AIのマインドマップアプリに関する動画が大量に投稿されています。それらを見ると、マインドマップが全く新しい時代を迎えていることを痛感させられます。

この広がったマインドマップの世界をもっと知りたい。そしてトニー・ブザン氏に直接学んだ弟子として、この新しい状況を受け止め、マインドマップの可能性を追求し、本物のマインドマップの位置づけを明確にしたいと考えました。

そこで、10月のマインドマップ講座スタートは中止し、状況を確認し整理することにしました。そして、11月のたまいちブートキャンプで「現代のマインドマップ」をテーマに取り上げることに決めました。

シントピックリーディングでは、これまで敬遠していたブザン氏以外のマインドマップ本もあえて取り上げます。

  • マインドマップ 最強の教科書
  • 王様の「ブレイン・マッピング」
  • シンプル・マッピング最強ノート術
  • 世界一やさしいマインドマップの教科書
  • マインドマップ読書術

これらの書籍に加え、YouTubeのマインドマップ関連動画を大量に視聴し、現代のマインドマップについての見識を構築します。

玉村一郎のマインドマップアップデート、どうぞご期待ください。

最近見た映画の「感動採点」

2024年9月号で紹介した感動採点

このところ恒例となりました、私が最近見た映画のご紹介もさせていただきます。今回は、次の作品を紹介する予定です。

  • 「サウンド・オブ・フリーダム」
  • 「シビル・ウォー」
  • 「関心領域」
  • 「侍タイムスリッパー」

皆さんと講座でお会いするのを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。

たまいちブートキャンプ2024年11月号

主な内容

  • 気になるトピックで見識を創るチャレンジ
    (今回のテーマ)現代の「マインドマップ」
  • 玉村一郎の講座、最新情報
  • 最近見た映画の「感動採点」

日時 2024年11月10日(日)9時~12時(zoom)

※当日参加できなくても、申し込んだ方は後日録画にて視聴できます。

参加費 無料

お申し込みはこちら